電話番号や利用者の情報が記録されている「SIMカード」はこれまで携帯電話会社3社(ドコモ/au/ソフトバンク)が発行していました。
このSIMカードがないと、スマホを電話機として使うことが出来なかったため、消費者は3社のいずれかが発行するSIMカードを利用して、スマホを使ってました。
しかし3社でシェアを分け合う中で「利用料金が高い」、「プランが複雑でよくわからない」、「途中解約に違約金が発生する」など、消費者にとって優しくない状況でした。
そんな状況の中で、2012年に通信の老舗である「IIJmio」がdocomoの回線を借りた「タイプD」(MVNO)への参入を発表しました。その後、2015年に総務省が「SIMロック解除」を義務化し、MVNOの推進に乗り出しました。こうしたことを背景に徐々にサービス事業者が増え、世間に認知されていきました。
このMVNOというのは“Mobile Virtual Network Operator”の略称で、彼らは携帯電話サービスを提供するのに必要な設備(基地局)を持たず、大手の携帯電話会社の設備を借りてサービスを提供してます。そのため彼らのサービスは、「Dタイプ(Docomo回線)」、「Aタイプ(au回線)」、「Sタイプ(Softbank回線)」といった大手キャリアの名前でサービスが表現されたりします。
MVNOの特徴として、自社の通信設備を持たないということがあります。
そのため携帯電話サービスを提供する上で必要な、全国を網羅したアンテナや基地局のネットワークへの初期投資や維持費が不要のため、サービスの運営コストを安く抑えられています。
また多くのMVNOは店舗を持たず、申し込みやサポートをホームページ上で行う傾向があります。そのため人件費や店舗の維持コストも抑えています。
こうしたMVNOの特徴によって、大手通信会社の通信回線を利用をしているにも関わらず、MVNOのサービスは格安で提供されています。
これまで述べてきたように、格安SIMは従来の通信料金に比べて格安で利用が可能です!
格安SIMの提供会社は30社以上あります。
各社がそれぞれデータ容量の上限を決めたプランを設けており、利用状況に合わせて無駄のないプランを選択することが出来ます!
MVNOの中にショップがなく、全てをオンライン上で行う必要がある会社があります。
契約以降は殆どショップに行くことはないため、あまり問題はないと思いますが、やや従来の通信会社に比べると、どうしても手薄な印象を受けるかもしれません。
「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といったキャリアメールのアドレスや、有料コンテンツの支払をスマホの利用料に合算する「キャリア決済」の利用が出来ません。
そのため「Gmail」などのフリーメールを活用する他、有料コンテンツについてはクレジットカード決済を行って対応する必要があります。
MVNOはショップがなく、オンライン上で利用者自身がプランを選択して契約することが多いため、オプションも簡潔な内容になる傾向があります。
一方で従来の大手通信会社では、ショップで利用者に合わせたプランを勧める形式が多かったこともあり、詳細まで含めてオプションの種類がMVNOに比べると多くなります。
基本的にはMVNOのオプションで十分にカバーできていることが多いですが、乗換の際にはこれまで契約していたオプションと比較した上で選択する必要があります。
以上が、格安SIMの基礎的な内容になります!
格安SIMを上手く選択することで、自分自身に合った最適なプランを、これまでよりも格安に利用できる可能性もあるため、ぜひ様々なプランを比較してもらえればと思います!